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こんにちは。前回の続きで、今回はHPVワクチンの有効性に関してです。
厚生労働省によりますと、子宮頸がんは年間約1万1000人がかかり、約2900人が亡くなります。若い世代の女性が子どもを残して亡くなるケースが多いことから「マザーキラー」とも呼ばれています。さらに、子宮頚がんの治療により妊娠・出産ができなくなる15~39歳の女性も年間約1000人いるとされます。その原因の大半が、性交渉で感染するHPVです。したがって子宮頸がんの予防には、まず一次予防としてHPVワクチンの接種が非常に重要になります(ちなみに、もう一つの重要な柱として子宮がん検診があります)。
HPVワクチンの有効性についてはこれまで子宮頸がんそのものに対する効果ではなく、ウイルスの感染予防効果や前がん病変(高度異形成・上皮内がん)予防効果で評価されていました(いずれも90%以上と非常に良好です)が、ついに2020年にスウェーデン、2021年にデンマークから相次いで子宮頸がんそのものの発生リスクを約90%減少したという報告がなされました。
「マザーキラー」とも呼ばれる子宮頸がんを高率に予防できる非常に優秀なワクチンということになります。
次回に続きます